ご相談いただけるお悩み CONSULTATION
不安障害やパニック障害
このようなお悩み・困りごとはありませんか?
- 突然の動悸や発汗、めまい、吐き気などの身体症状が出る
- 電車や人混みなど、特定の場所や状況で強い不安を感じる
- 対人場面での緊張が強く、人との交流を避けてしまう
- 漠然とした不安が続き、考えが否定的になりやすい
- 些細なことが気になり、確認せずにはいられない
- 発作が起きることへの不安で外出を避けている
- 人の視線が気になり、行動が制限されている
- 不安による睡眠の問題や食欲不振がある
優しい詩が得意とするアプローチと、目指していくこと
来談者中心療法
安全な環境の中で、不安な気持ちや体験をご自身のペースでお話しいただけます。「こんなことを感じるのはおかしい」「もっと強くならないと」といった思いから少し離れ、ありのままの気持ちに向き合っていきます。多くの方が、自分の不安を理解し受け入れていく過程で、少しずつ心の余裕を見出していきます。
認知行動療法
不安を引き起こす考え方のパターンを見つめ、より柔軟な思考方法を一緒に探っていきます。例えば「パニック発作が起きたら大変なことになる」「人前で失敗したら終わり」といった考えが、実際の経験に基づいてより現実的な視点に変化していく方が多くいらっしゃいます。
認知行動療法による不安への対処
不安やパニックを引き起こす考え方のパターンを特定し、より現実的な視点で捉え直す練習を行います。また、徐々に不安な状況に向き合う段階的曝露などの行動的技法も取り入れ、不安に支配されない生活を目指していきます。
段階的な不安への向き合い方
回避している状況に少しずつ向き合えるよう、個人のペースに合わせたプログラムを組み立てます。例えば、人混みが苦手な方なら、まずは空いている時間帯の店舗への外出から始めるなど、無理のない形で進めていきます。小さな成功体験を重ねることで、「やってみればできる」という感覚が育っていきます。
リラクセーション技法の習得
呼吸法、筋弛緩法、マインドフルネスなど、実践的なリラックス法を学びます。特に不安やパニックの予兆を感じた時に、すぐに実践できる技法を重点的に練習します。これらの技法を日常生活で活用することで、徐々に身体の緊張が和らいでいく方が多くいらっしゃいます。
環境調整とサポート体制の構築
必要に応じて職場や学校での環境調整をサポートし、医療機関との連携も行います。周囲の方々の理解や協力を得やすい方法を一緒に考えていきます。徐々に、必要な場面で助けを求められるようになる方が増えていきます。
事例紹介1
Aさん(30代女性)は、電車での通勤時にパニック発作を起こすことが増え、次第に電車に乗ることへの強い不安を感じるようになりました。発作が起きることへの予期不安から、通勤ルートを変更し、遠回りや徒歩での移動を選ぶようになっていました。
カウンセリングでは、まず呼吸法やリラクセーション技法を習得し、不安時の対処方法を身につけていきました。同時に、認知行動療法を用いて、「パニック発作が起きたら周りの人が気づいて大変なことになる」といった考えが、実際には過度な心配であることを少しずつ理解していきました。
その後、段階的なエクスポージャー(実際の場面での練習)を行い、最初は短い距離から電車に乗る練習を始めました。約3ヶ月のカウンセリングを通じて、Aさんは徐々に不安をコントロールできるようになり、現在では通常の通勤ルートで電車を使えるようになっています。
事例紹介2
Bさん(20代男性)の場合
人前でのプレゼンテーションや会議での発言に強い不安を感じ、心臓がドキドキする、声が震える、冷や汗が出るなどの症状に悩まされていました。次第に会議を欠席するようになり、昇進の機会も断るようになっていました。
カウンセリングでは、まず不安の仕組みについて理解を深め、身体症状をコントロールするための呼吸法を習得しました。同時に、「完璧にできないといけない」「失敗したら評価が下がる」といった考え方の特徴を見つめ直していきました。約4ヶ月のカウンセリングを通じて、少人数の会議から練習を始め、現在では部署全体での発表も行えるようになっています。
コラム:不安障害と上手に付き合う – 不安の理解と対処法 | 2025年4月9日
不安からくる動悸、息苦しさ、緊張感などの、身体の反応や、好きだったことが楽しめなくなった・人混みが怖い・電車に乗れないなど、日常生活への影響に困っていませんか?
不安は誰にでも起こる自然な感情です。ただ、それが生活を妨げるほど強くなったとき、そんな不安の連鎖から解放されるための心理と医療の両面からのアプローチがあります。
不安障害とは何か
不安障害は、過度の不安や恐怖を特徴とする精神疾患の一群です。一時的な不安とは異なり、長期間にわたり症状が続き、日常生活に支障をきたすことがあります。WHO(世界保健機関)の調査によると、不安障害は世界で最も多い精神疾患の一つで、日本でも何らかの不安障害を有する方の数は生涯有病率で9.2%だと言われています(厚生労働省研究班による全国調査、2007年)。特に新年度の環境変化による「5月病」から不安症状が悪化するケースもあり、早めの対処が大切です。
不安障害の主な種類
全般性不安障害(GAD)
日常的な出来事や活動に対して過度の心配や不安を感じ、それをコントロールすることが難しい状態です。不安が特定の対象に向けられるのではなく、広範囲にわたることが特徴です。
パニック障害
予期せぬタイミングで、激しい恐怖とともに身体症状(動悸、発汗、震え、息苦しさなど)が現れるパニック発作を繰り返し経験します。発作が起きることへの不安(予期不安)も特徴的です。
社交不安障害(社会不安障害)
人前で話す、会議に参加する、人と食事をするなどの社交場面で強い不安や恐怖を感じます。自分が他者から否定的に評価されることへの過度の心配が中心となります。
特定の恐怖症
特定の物や状況(高所、閉所、虫、飛行機など)に対して、過度の恐怖や不安を感じます。その対象を避けようとする行動が見られます。
不安障害の症状に気づく
不安障害の症状は身体と心の両面に現れます:
身体的症状
- 動悸や心拍数の増加
- 発汗、震え
- 息切れ、息苦しさ
- めまいや立ちくらみ
- 胸の圧迫感や痛み
- 吐き気や腹部の不快感
- 筋肉の緊張や疲労感
心理的症状
- 常に何か悪いことが起こるという予感
- 落ち着きのなさや神経過敏
- 集中力の低下
- イライラや緊張感
- 過度の心配や取り越し苦労
- 恐怖感や無力感
これらの症状が続く場合、専門家への相談を検討しましょう。
不安障害への対処法
セルフケアの方法
不安を感じたときに自分でできる対処法には以下のようなものがあります:
- 深呼吸とリラクゼーション:ゆっくりと深呼吸をし、意識的に体の緊張を解きほぐします。「4-7-8呼吸法」(4秒間息を吸い、7秒間息を止め、8秒間かけて吐く)などが効果的です。
- マインドフルネス瞑想:今この瞬間に意識を向け、判断せずに自分の感情や身体感覚に気づきを向けます。日々5分間からでも始められます。
- 規則正しい生活習慣:十分な睡眠、バランスの取れた食事、定期的な運動は不安症状の緩和に役立ちます。特に有酸素運動は不安を和らげる効果があります。
- カフェインやアルコールの制限:これらの物質は不安症状を悪化させることがあります。
- 不安の記録:いつ、どのような状況で不安を感じるかを記録し、パターンを認識することで対処しやすくなります。
専門的な治療
不安障害には効果的な治療法があります:
- 認知行動療法(CBT):不安を引き起こす非機能的な思考パターンを認識し、より健全な思考と行動に置き換える方法を学びます。
- 曝露療法:不安を引き起こす状況に段階的に向き合い、不安反応を徐々に弱めていく方法です。
- 薬物療法:医師の指導のもと、抗不安薬や抗うつ薬が処方されることがあります。
- アクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT):不安を抑えようとするのではなく、それを受け入れながら、価値のある行動を続ける方法を学びます。
「この程度で相談していいの?」という迷いについて
「自分の不安は大したことではない」「もっと深刻な問題を抱えている人がいるだろう」と思い、専門家への相談をためらう方がいます。しかし、不安の大小に関わらず、あなたにとって苦痛であれば相談する価値があります。
早期に対処することで、症状の悪化を防ぎ、より効果的に回復することができます。また、「うまく説明できるか心配」という方もいますが、うまく話す必要はございません。言葉にならない不安も、あなたのペースで少しずつ共有していただければ大丈夫です。
『優しい詩』でのアプローチ
『優しい詩』では、不安障害に対して科学的根拠に基づいた支援を提供しています。認知行動療法を中心に、マインドフルネスやリラクゼーション技法も取り入れながら、一人ひとりの状況に合わせたカウンセリングを行っています。
まずは不安の正体を理解し、その対処法を一緒に探っていきます。あなたのペースを尊重しながら、少しずつ不安と向き合い、それをコントロールできるようになるためのサポートをします。
不安は誰もが経験するものですが、一人で抱え込む必要はありません。専門家のサポートを受けることで、不安と上手に付き合いながら、より充実した日常を取り戻すことが可能です。不安でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。